日本メナード化粧品株式会社(名古屋市中区丸の内 3-18-15、社長:野々川純一)は2019年12月に神戸で開催される国際学会「第7回国際フードファクター会議」において、造血幹細胞からのリンパ球再生促進技術について発表いたします。
幹細胞は様々な細胞に変化する能力(分化能)を持つ細胞で、近年再生医療分野での応用が期待されています。メナードは2003年から幹細胞研究を開始し、肌を含む身体の様々な組織の幹細胞研究に取り組んできました。今回、血液のあらゆる細胞を生み出す幹細胞である「造血幹細胞」からリンパ球への分化能を高める技術を開発しました。今後、本技術を応用して、医療分野への貢献や健康食品などの研究開発に生かして参ります。
■ 造血幹細胞によるリンパ球の再生
リンパ球は免疫を担う細胞の一種で、加齢で減少することが知られています。その減少が身体の不調を引き起こすと考えられており、培養した造血幹細胞からリンパ球を作り出す研究が行われています。メナードは今回、培養した造血幹細胞をリンパ球へ分化させる際、古来より生薬として珍重されてきた「霊芝」の成分(*)を添加することで分化が促進されることを発見しました。
*マンネンタケ科に属するキノコである霊芝から、亜臨界水抽出法とよばれる高温・高圧状態(亜臨界状態)で抽出する方法を用いて抽出した成分。
<実験内容詳細>
造血幹細胞をリンパ球(NK細胞、B細胞、T細胞)への分化を誘導する培地を用いて4~7日培養し、リンパ球へ分化させました。その後、リンパ球特有の指標(マーカー遺伝子)の発現量をRT-PCR法で解析することで造血幹細胞の分化能を評価しました。培養の際、亜臨界水で抽出した霊芝を添加すると各マーカー遺伝子の発現量の増加が認められ、リンパ球への分化が促進されることがわかりました。
提供:PR TIMES