パルファン・クリスチャン・ディオールと京都大学iPS細胞研究所が皮膚代謝メカニズムに関する共同研究を開始

2019.09.12

2019年9月12日(木)、パルファン・クリスチャン・ディオールの研究開発施設であるLVMHリサーチと京都大学iPS細胞研究所(CiRA=サイラ)は、酸化代謝が皮膚角化細胞の自己新生や分化能に与える影響を探索する共同研究を開始したことを発表しました。

 

パルファン・クリスチャン・ディオールと京都大学iPS細胞研究所が皮膚代謝メカニズムに関する共同研究を開始

 

2019年9月12日(木)、パルファン・クリスチャン・ディオールの研究開発施設であるLVMHリサーチと京都大学iPS細胞研究所(CiRA=サイラ)は、酸化代謝が皮膚角化細胞の自己新生や分化能に与える影響を探索する共同研究を開始したことを発表しました。

 

2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が所長を務めるCiRAは、iPS細胞*1技術を用いた新たな治療法の実現を目指し、再生医療や創薬という医療応用に向けた先端研究を行っています。これまで、CiRAでの研究成果に基づき、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)をはじめとする難病において治験あるいは臨床研究が開始されています。

 

ディオール サイエンスは皮膚領域の研究において20年間におよび幹細胞研究事業を続けており、これまで17の新規知見と約55本の論文発表に加え、学術機関との共同研究を行ってきました。山中教授による、体細胞を初期化し幹細胞を作製する技術の開発を含め、幹細胞技術の最先端研究成果に非常に高い関心を持っており、本共同研究を、加齢による幹細胞変化のさらなる理解を目指す上での重要な一歩と位置付けています。

 

本共同研究では、加齢がミトコンドリアに及ぼす影響を研究し、皮膚再生の治療法開発を目指します。具体的には、クヌート・ウォルツェン准教授(CiRA未来生命科学開拓部門)が率いるウォルツェン研究室が、高齢健常人ドナー由来iPS細胞やゲノム編集技術のノウハウを提供します。

 

CiRAの研究室が海外の化粧品メーカーと共同研究を行うのは今回が初めてです。なお、本共同研究は2019年4月に、LVMHリサーチと京都大学の間で締結されました。

 

・LVMHリサーチについて
LVMHリサーチはLVMHグループの研究開発組織です。パルファン・クリスチャン・ディオールの化粧品のためのすべての研究と技術・製品開発を推進しています。

・京都大学i PS細胞研究所(Ci RA)について
CiRAは世界最先端のiPS細胞研究機関として、2010年に設立されました。約30の研究グループが基礎研究、再生医療や創薬といった医療応用、生命倫理など幅広い研究に携わっています。
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/

*1 iPS細胞(人工多能性幹細胞):皮膚や血液の細胞などの体細胞に少数の因子を導入することで作製される細胞。iPS細胞は体のあらゆる細胞に変化(分化)する能力と、ほぼ無限に増殖する能力を持ちます。

提供:PR TIMES